僕が右手で人の頭を撫でると……… 僕の右手で頭を撫でられたその人の記憶は…… 勝手に他の記憶に塗り変えられてしまう。 ただ、今回は負けるわけにはいかない…… 衣乃さんを守るんだ……っ! 「分かりました。ただ、衣乃さんを 僕の物にすれば良いんですね、ルル様。」 負けてたまるもんか…… 僕の左手に隠された秘密だけは…… 隠し通してみせるっ…! 僕がグッと顔をあげてルル様から離れると、 ルル様はそのまま車に乗り込んでいった。