僕は思わず目を見開いて真っ暗になったこの空
の下で恐ろしい顔をした悪魔の顔を見たんだ。
「もしも出来なければヨルの秘密…
ここにいる人達皆にバラすからね?」
僕の背筋は凍るように震えた。
どうしようかと思った。
体が怯えて動かない…。
僕はきっとルル様から見れば、
笑わないし、感情を顔に出さないし、
言われたことはそのままやりこなして、
全くといって面白くない執事なはずなんだ。
でも、1つだけ他の執事とは違うものがあった。
それは……………
人の記憶を他の記憶に塗り変えてしまうという
厄介な能力があること。


