「ヨルが隠してることなんて全部
知ってるわ。私を誰だと思ってるの?」


そう言うルル様はふと笑って僕を睨んだ。


ルル様はどこからか、僕と衣乃さんの事を

見ていたのだろう…。

何て恐ろしい人なんだ…。


「ヨル…私、良いこと思い付いたの。」


「……なんでしょうか。」


僕は顔をさげてひざま付いて左手を

右胸に当ててルル様を見つめた。


すると、ルル様は勝ち誇ったように笑い、


「あの衣乃って子……貴方の物にして見せて?」


と僕の耳元でそっと囁いた。