甘くて……少しぬるくて…

優しい…そんな恋の味がした…。


「嵩広…?」


「ん……?」


「一口あげる。」


私は嵩広の方にミルクティーを差し出した。

嵩広はポカンとして私の方を向いた。


「黙ってないで飲め!バカ嵩広っ!」


私は嵩広の方を向く事なく、

嵩広がを缶を受けとるのを待っていた。


嵩広はなにも言わずに私から缶を受け取って、

ミルクティーを口に含んだ。


すると、嵩広は黙りこんだまま

はぁっ…と白い息を吐き出した。


みぞれ雨が振りだして少し遠くを見つめた。