私は櫚子の席にいって、

そっと顔を覗きこんだ。


「櫚子…本当にもういいの?」



気持ちが嵩広にまだあるのなら

私、協力してあげるよ……。


大好きだったでしょ?

嵩広が一番好きだったんでしょ?


「大丈夫。もうフラれたんだし…吹っ切れた。」


櫚子の返事はあんまりにも率直で…

次に返す言葉を失った。


こういうとき何て言えばいいんだろ…


「えーと…あのね、私今さ、
嵩広の家に泊めてもらってるんだ。」


「ふーん…。そんなことよりさ、今度の
祝日に新しくできた遊園地行こうよ!」