知らないことだらけの私に教えて…


私はヨルくんの手を取って、車に乗り込んだ。

ヨルくんは笑った。


「何で僕が貴方を好きなのか分かる?」


車は足を止めることなく少し雪の積もった

道路を進み続ける。


「うーん…分かんないや。」


私は少しだけ笑ってヨルくんにそう言った。

するとヨルくんもクスッと笑って


「これから行く場所に理由があるんですよ。」


と窓の外を指差した。


私はそのヨルくんが指差した方向を窓から

見つめた。



「………遊園地…?」



そんなに距離が離れてる訳じゃなくて…

むしろ、嵩広や私の家に近い遊園地。


この遊園地、小さい頃は嵩広と和馬くんと

よく来たなー。


…………ん?



「でも、何でこの遊園地に理由が?」



ここでヨルくんには会ったこと………