すると、ヨルくんが先に車から
降りて私に手を差し出した。
私はその手をとって車から降りた。
すると、私はそのままヨルくんの腕の中に
スッポリはいってしまった。
「僕は衣乃さんの為になら何でもする。
だから笑ってください。衣乃さんっ!」
ヨルくんの必死の訴えに私は答えてしまった。
「ヨルくん…笑ってるよ。私っ!」
私はそう言ってヨルくんの前で
笑顔を作って見せた。
けど、涙は溢れて笑顔なのに泣いていた…
「衣乃さん。後ろを向いてください!」
ヨルくんが困った顔で笑って、
私の後ろを指差した。
私が思わず振り返るとそこには………


