私が切符を通して、改札口へ出ると そこには優しい笑顔のあの人がいた…。 「待ってたよ…衣乃さん。」 そう言って私に笑顔を向ける綺麗な人。 「何で…?ヨルくんが何でここに…?」 私はポカンとしてヨルくんの方を向いた。 すると、ヨルくんは私に近づいてきて、 手をそっと差しのべた。 「衣乃さん、帰りましょう。」 あまりに優しい笑顔のヨルくんが 少し寂しい顔して言うものだから 私は思わずヨルくんの手をとってしまった。