すると、ヨルくんは 真剣な顔をして私を見つめた。 「僕、衣乃さんの事、好きです。」 一瞬の出来事だった。思わず耳を疑った…。 ヨルくんが私を好き? 何で……? ヨルくんとは今日ちゃんとあったの 初めてだよね? それに私… 「付き合ってる人がい……」 そう言おうとしたとき、ヨルくんの言葉が 間に入ってきて、私の言葉を止めた。 「知ってるよ。」 ちょっとだけ困ったように笑うヨルくんに 目が離せなかった。