すると………



「待ってくださいっ…」



屋上へ行く手前の扉で腕を誰かに掴まれた。

私は思わず後ろを振り返った。


すると、そこには……


「ヨルくん……?」


綺麗な長い髪を束ねて、息を切らすヨルくんが

私の目の前に立っていた。


「何かあったの?」


私は驚いて、ヨルくんの顔を覗きこんだ。


すると、ヨルくんは顔をひょこっとあげて


「衣乃さんに会いたくて…。」


と言って優しく笑った。



「えええぇ!?」


待って…?なにいってるの?

ワケわかんないんだけど……?