私……一番側にいたのに…… なにもできなかった。 体調が悪いのにも気付かず、 ふらつく渚くんを助けられなかった…。 「渡辺くん…」 「ん?」 「ありがと。」 私は頭をグッと下げて、 そのまま教室へ向かってかけていった。 その時、少しだけ渡辺くんが笑った気がした。 「頑張れよっ…」って。