嵩広は小さく笑った。


「バーカっ!」


って笑った。



本当は強がってるんじゃないんだね。

嵩広はこの家が好きなんだね…。



「嵩広、ありがと…」


「………おぉ。」



嵩広はそう言って笑った。


そして、嵩広は兄の和馬(カズマ)が

使っていた部屋に私を案内した。


ドアを開けると勉強机とベッドが2つ

ポツンとあるだけ。


ここに沢山の車のおもちゃが飾られたのも

ずっと昔の話になっちゃうんだね…。