和馬くん……どうしてコイツに そんなこと吹き込んだんですか? これじゃ私……嵩広から一生離れられない……。 「なぁ…衣乃?和兄は一体 お前のどこが好きだったと思う?」 嵩広は私に背を向けたまま話を続けた。 私は何も答えられず、 ただその場でうつ向いていた。 すると、嵩広はいきなりこちらに振り返り、 「和兄はいくら『孤独』でも『孤独だ』って弱音を吐かない笑顔の衣乃が好きだったんだ。」 と私の顔に人差し指を指した。 私はポカンとして下げていた顔を上げた。 『孤独』だと言わない私が好き?