私は結局昨日、帰る場所も無く、途方に

くれていた。

そんな私の所を櫚子が丁度通りかかって

私を家に泊めてくれた。


そのお陰で私は昨日は

ゆっくり眠ることができた。


そして、学校では……


「衣乃、それでどうなったのよ…?」


朝から、学校で櫚子は私に付きっきりで

話を尋ねてきた。


そりゃそうだよね。


渚くんの所にいくはずだったのに私1人で

夜中にトボトボ歩いてたら変に思うよね。



「昨日ね、渚くんが車に引かれたの…」


私は顔色1つ変えずに櫚子の方を向いた。