私がそう思っていると、さっきまで黙っていた

ヨルが急に口を開いた。


「そういえばあの人、ルル様にそっくりですね。」


ヨルの方を向くと少し驚いたような顔をして

あの女の事を見ていた。



なるほど…どこかで見たことある顔だと

思ったけど私に瓜二つだからそう感じたのね?



丁度いいわ。



「ヨル、彼のあの女との思い出を私との
思い出に変えてちょうだい。その為には…」



私が麻酔の入った銃をヨルに渡すと、ヨルは


「一度気絶させなければならないんです。
私をどうかお許しください。渚さんっ……!」


そう言って銃を打って、彼に命中させた。



彼はその途端、フラフラとよろめいて、

そのまま道路の方へ崩れていった。



そしてその時、車が彼を引いた。