衣乃ちゃんは夢の話を言ってるんじゃない。
ただ、俺達の持っているものを叶うはずの
無い夢として手を伸ばしてきたんだ。
「衣乃ちゃん…行こうっ!」
俺は衣乃ちゃんの塞ぎ込んだ顔をクイッと
持ち上げて、手を引いた。
「えっ…?渚くんっ…///」
衣乃ちゃんは驚いたように声をあげた。
ごめん…。
俺はまだ、衣乃ちゃんに気を使わせてしまう
情けない男みたい…。
だけど、いつか気を使わず泣きたい時に泣いて、
笑いたい時に笑ってもらえるような…
そんな暖かい……
アレ…………?
何て言うんだろ……?
自分で考えたくせに分かんないや(笑)


