「ただ普通の幸せが欲しかったの。変でしょ…?それは私が見る事のない世界なのに、夢みて…」 「衣乃ちゃん…」 「風が吹いたら夢のように消えてくんだ。ずっと探してた幸せを掴む事は私には出来なくて…」 衣乃ちゃんが近くの電柱に頭をコツンと ぶつけて下を向いた。 そして、電柱をゴンッと拳で叩いた。 「だから、ごめんね。私、妹の来夢ちゃんと暮らすって言おうとしてたのに出来なくなったの…」 衣乃ちゃんのその言葉1つ1つに悔しい位、 気持ちが伝わってくるよ…。