「うわぁぁぁ………っ」 衣乃はストンと力が抜けたように 地面に座り込んで泣き叫んだ。 俺は何も言わず、衣乃にハンカチを渡して、 衣乃の手を掴んだ。 そして、無理矢理、手を引いて、 衣乃の家から離れさせた。 そして、俺達がやってきたのは…… 「衣乃…、お前の好きな神社だ…。」 真っ赤な鳥居がそびえ立つ神社。 いつも衣乃はここで1人で泣いてた。 俺はいつも衣乃を守ろうと思ってた。 でも、これからは渚が衣乃を守ってくれる。 だから、最後にここで俺に甘えてほしくて……