衣乃は来夢ちゃんを自分の後ろに隠れさせて、

俺の横にならんだ。


「両親は今どこに居られるんだい?」


警察官の人が衣乃に訪ねる。


「………」


衣乃は何も答えず、うつ向いた。



すると、警察官の人は『やっぱりか…』と

ため息をつき、衣乃の方を見て、頭をかいた。


「その子を渡しなさい。」


警察官の人が手を伸ばす。


衣乃の服を掴んで、来夢ちゃんは

後ろからその様子を見ていた。