「皆、それじゃ、授業が始めるぞー!」


嫌な声。


「ここは…で……だから、こうなる!わかるな?」


期待なんかに応えられずに

傷が増えていくこの世界に私は何でいるの…?


大人になりたくないなんて言って

大人ぶった私。


相当たちの悪い私へのイタズラは

いつも悪運ばかりを寄せ付ける。


「おい、田河聞いてるのか?ここ、答えろ!」


ほら、言ったでしょ?

私への期待はいつも違った意味で向いている。


出来ないって分かっててわざと期待してる…。



私はサッと席を立ち上がって1つ言った。


「分かりません…」


先生は『はぁ…』とため息をつき、

もう一度その事柄について説明していた。


そうして、私は何とか今日を

やり過ごすことが出来た。