「ほら、衣乃さんよ?黒板見てご覧よ?(笑)」
櫚子はニヤニヤと笑いながら私にそう言った。
私は真っ赤な顔を必死に抑えて、
黒板の方をむいた。
そこには大きな相合い傘が書かれてて、
私と渚くんの名前が大きく枠どられていた。
私はまた顔が真っ赤になってしまった。
「渚くんとまさかくっつく何て思ってなかったわ。でも、これで又1つ安心できるわね。」
「えっ?」
「衣乃がもう傷つかないで済む。私、本当は
嵩広くんは止めてる方が良いって思ってたの。」
櫚子は私の方を向いてニカッと笑った。
櫚子…そんなに私の事考えてくれてたんだ…。
「ありがとぉっ!櫚子ーっ」
私は櫚子に抱きついた。すると、櫚子は
よしよしと私を抱き締め返してくれた。


