「待って!田河さんっ!」
楓ちゃんが私の腕を掴んで私を止めた。
………何で?
私は楓ちゃんからみれば邪魔者でしょっ?
なのに何で…
「一緒に行こうよ、学校っ!」
そんな風に笑ってくれるの?
嵩広はクスッと笑って
私の頭にポコッと手を置いた。
「言っただろ?お前は1人じゃねー。」
私は思わずその言葉を聞いて笑ってしまった。
『私は1人じゃない。』
そうだ。嵩広の言う通りだ。
「いっ…一緒に行ってくれる?」
私は楓ちゃんに手を差し出した。
すると楓ちゃんはクスッと笑って、
「もちろんっ!」
って私の手を握った。
楓ちゃん…変わったな…。


