そして、タクシーはお父さんのお葬式会場へと
向かって走り出した。
涙はでなかった。
だだ一つ気になった事があった。
「嵩広…お父さんは…どうして……?」
声が震えてうまく伝わったか分からない。
言葉にすると目の前が真っ暗になって怖い。
だからどうか分かって……
私がグッと手に力を込めていると
嵩広が私の拳の上に優しく手を乗せた。
「事故死だ。お前の新しいお母さんも車に乗ってて一緒に……。来夢ちゃんは無事だったらしい…」
嵩広の言葉に歯を食い縛って下を向いた。
来夢ちゃん…1人になっちゃったんだ。
本当は『ざまーみろ』とか
『私の家族を奪い取ったからだ』とか
言いたいよ。


