新しいお母さんと来夢ちゃん、 それにお父さんが食卓を囲んで笑いあってる。 私が思わず外へ出ていこうと、 リビングのドアに手をかけると 「衣乃、ご飯は…?」 とお父さんの声がかかった。 私は振り返りもせず、 「食べてきたからいらない。」 と言って家を飛び出した。 やだな…強くなりたい…。でも、無理なんだ…。 私、なんの取り柄もないただの女の子だから。 1人で生きてるようで 1人で生かされてるんだ…。