「羨ましいなー。」
衣乃ちゃんは少し寂しそうに遠くを見ていた。
俺は思わず衣乃ちゃんの背中を軽く押して、
リビングルームのテーブルの椅子に座らせた。
「衣乃ちゃん、姉貴は衣乃ちゃんの姉でもあるんだよ?だって、ここはこれから君の家だから。」
姉貴はそう言う俺の元へご飯を持ってきた。
「そうよ!衣乃ちゃん、これからは私の事、凪姉さんって呼んでね♪私も衣乃って呼ぶから!」
姉貴は衣乃ちゃんの頭を優しく撫でた。
俺はテーブルに揃った、
姉貴の作ったご飯に目を移した。
春巻きとあっさり野菜スープ。
そして、姉貴の好きな炊き込みご飯。


