女の子にモテちゃうのでも適当に相手してれば 俺を好きになってる女の子でもない。 初めはただ、面白い子だな って思っただけだったのにね…。 「帰ろう?衣乃ちゃんの居場所へ」 俺は衣乃ちゃんの手を引いた。 衣乃ちゃんのその小さな手のひらは 冷えて冷たくなっていた。 俺は思わずポケットの中に繋いだ手をいれた。 「衣乃ちゃん、又、俺のバスケ見てくれる?」 「うん。私…渚くんのバスケ好きだよ。」 真っ直ぐな瞳で俺に言う衣乃ちゃん。 1つ1つに目が離せない。