「疾風……?」


俺は親しげに話す衣乃ちゃんと

疾風の方を向いた。


すると、疾風はニッコリ笑って俺の方を向いた。


「渚、田河みたいな可愛い子いないよ。素直で
まっすぐで…嘘偽りがない。まっ、仲良くな?」


疾風は衣乃ちゃんの頭に優しく手を乗せて

俺の方を向いた。


《何なんだ……何なんだよっ…!!》


声にならず俺はうつ向いた。

そんな俺の隣を疾風は通りすぎた。


「お前にみたいに女にチヤホヤされてる奴には勿体ないくらいだよ。」


疾風が俺の耳元でコソッと言った。