「……分かった。そこまで言うなら止めない」
「お、おい、京架」
「仕方ないでしょ?この顔は言っても聞かないわよ」
私の顔を見て、はぁ、とため息をついた京架ちゃん。
そんな京架ちゃんに賛同するように理玖くんもため息をつく。
涼くんはと言えば、ため息をつく幼なじみ二人を見て苦笑していた。
「するなら二人でしてね。私たち今から映画デートだから」
「あ、そう言えば映画行くって言ってたよね。ごめんね。付き合わせちゃって」
時計を見ればもう15時半。
たしか、映画は16時すぎって言ってたっけ。
引き止めて悪いことしちゃったな。


