「じゃあ着替えてくるねっ」 お兄ちゃんの“ラブラブ”っていう言葉にまた恥ずかしさが込み上げてきた私は、そそくさとその場から退散する。 「莉子!」 けど、ちょうど階段の中間辺りで呼び止められた。 「なに?」 足を止めて振り返ると、真剣な顔をしたお兄ちゃんと目が合って。 どうしたんだろうと眉をひそめる。 「お前、久渡のこと好きだよな?」