「見たくて見たんじゃねぇよ。てか、家の前でしてるお前らが悪い」
「……っ、お、お兄ちゃんのばかぁー!!」
「あっ、莉子ちゃん!」
……あぁ、行っちゃった。
「お前、最悪。せっかく莉子ちゃんとラブラブしてたのに邪魔すんなよ」
一度も振り返ることなく家の中へと消えていった莉子ちゃんに軽い、いや、かなりショックを受けた俺。
「キモい。ラブラブとか言うな。っていうか、口とがらせるな」
かわいそうな俺にさらに追い討ちをかけるかのように冷やかにそう言い放った邪魔者和佐。
てか、とがらせたくてとがらせてんじゃねぇよっ!


