「……和佐、お前、」 ジンジンする後頭部を押さえながら肩越しに振り返れば、そこにいたのは莉子ちゃんの兄、和佐で。 「お前、いきなり何するんだよ!」 当然、俺の口からは不満が飛び出した。 「せ、先輩大丈夫ですか!?」 「だ──」 「大丈夫大丈夫。ソイツ頑丈だから」 ……オイ。いくら頑丈でもお前の腕力考えろよ。 お前、ラグビー部だろ。