まぁ、教えてもらう立場なんだから文句は言えないんだけどさ。
「私が教えるの上手だったらいいんだけど、そういうの苦手だからさ」
「あはは……」
たしかに、京架ちゃん、教えるのダメだもんね。
教えてもらうときいつも説明の仕方悩んでるし。
あれを見てると申し訳なくなるから頼みづらいんだよね……。
「大丈夫!……じゃないけど、自分でなんとかしてみるよ!」
ありがと、京架ちゃん。
と、言った時、部屋のドアがコンコンと鳴った。
ママかな?
そう思って、「入っていいよー!」と軽く応えると、
「りーこちゃん!」
「……え?……えっ!?」
入ってきたのはママじゃなく久渡先輩で。
先輩の前にも関わらず、口をあんぐりと開けて間抜け面をさらしてしまった。


