……と言ったものの。
「うわーん。やっぱり分からない~」
いくら勉強しても分からないものは分からないわけで。
なんで同じお腹から産まれたのにこうもお兄ちゃんとデキが違うんだろうと自分の馬鹿さをなげいた。
「アンタ、英語はまだイケてるけど数学はからっきしよね」
「うっ。そんなの自分が一番よく分かってます」
「がんば」
「え、ちょ……、見捨てないで京架ちゃん~!」
すぐさま顔を上げて涙目で京架ちゃんにすがりつくけど、そこはいつもの京架ちゃん。
「引っ付くな。暑っ苦しい」
「あぅ」
安定のツンで私を突きはなす。


