……うそ。告白しようとしてたの気づいてたなんて。
あ、穴があったら入りたいっ。
「莉子ちゃん。無理しなくていいから」
「……え?」
「莉子ちゃんの気持ち、分かってるよ」
先輩の胸に顔をうずめた私の頭に、チュッと落とされる久渡先輩の小さなキス。
そのキスを合図に、私は顔を上げて先輩を見た。
先輩の焦げ茶色の瞳に映る私の顔。
リンゴみたいに真っ赤で、
でも、先輩のことが大好きだって言ってる。
私、今までこんな顔を先輩に向けてたんだ。
そうだよね。こんな顔向けてたら私の気持ちなんてバレバレだよね。
メニュー