『だから莉子がウチの学校へ来るの嫌だったんだよ!』 初対面で私のおでこにキスした久渡先輩に本気で怒っていたお兄ちゃん。 濡れたハンカチでおでこをゴシゴシと擦られてものすごく痛かったのを今でも覚えてる。 でも、あの時の私は凄い人がお兄ちゃんの親友なんだな、ぐらいにしか思ってなくて。 先輩のことを意識し始めてたのは───そう、“内緒の関係”を始めてからだった。