え、やだよ。
男子から……しかも、こんなモテそうな人から『王子』って呼ばれるだなんて──
「うわ、嫌だ。」
考えたら眉間にシワが寄っていた。
それはなんとも周りの目がきになるような……
わたしは人差し指で眉間をぐりぐりと押しながら考える。
「えーなんでよ?いいじゃん、『王子様』。」
「え、やだよ。わたし女子だよ?女の子!」
半ば食いかかるように浅倉くんを見る。
「でも、俺がいいと思ったから採用ー。ってか、さっき『レギュラーに入れてから』って言ったじゃん。」
「あ、じゃあ落ちればいいのに。」
我ながら名案。
「えー、でも絆創膏には『必勝!』って書いてくれたじゃん?」
浅倉くんは意味あり気に微笑むと、チラリとズボンのすそを捲った。
えぇ確かにそこには、わたしが書いた『必勝!』の文字がありますね。
でもそれは……
「こんなことになるなんて思わなかったもん!」
だから、書いたのに。


