やっと先輩にストップウォッチを渡せた頃には、頼まれてから20分が経っていた。
「遅れてすみません!」
一応、頭を下げる。
いや、当たり前か。
でもその先輩は、にこやかに笑ってくれた。
「大丈夫だよー、今長距離やってるから。」
いい人だなぁ、と思った。
「じゃあそろそろ終わる人出てくるから、タイム書いてもらえる?」
「あ、はい!」
わたしは渡されたボードを握って、ゴールまで走った。
────……
部活が終わったのは6時だった。
最終下校時刻だそうだ。
かなちゃんとは路線が違かったので、わたしは1人で電車を待っている。
わたしは運よく電車一本で行けるのだ。


