が、浅倉くんはそんなわたしにお構いなしに呟いた。
「誰にも言うなよ。言ったら俺、仕分けで落ちるから。」
不意打ちの低い声は、わたしの心臓が止まりそうになるのに十分だった。
「えっ…───え、なんで?」
わたしが首を傾げると、浅倉くんはゆっくりと腕を外した。
よかった、あんなに近くに男子の顔があったら死ぬところだった。
「…今、仕分けテストやってんの知ってる?」
「え、うん。」
「それでさ、レギュラー入れんのに『ケガをしても粘れる精神力』みたいなのがあってさ……」
心なしか、浅倉くんがしょんぼりしているように見える。
「どこケガしたの?」
浅倉くんは顔を上げてわたしを見てから、ズボンの裾を少し上げた。
そこには、いかにも転んだときにできるような傷跡がついていた。
これはまぁ…痛そうで。


