「あの、葵くん…鞄、持ちましょうか?」 「………。」 「あの、鞄…。」 「ゆきって、本当に学習能力ないよね。」 葵くんの鞄を持とうと伸ばした手をガシッと掴まれる。 「え…?」 そしてそのまま、バンッと音をたてて冷たい壁に追いやられる。 つ、冷たい…。