教室に返ると、笑顔の栞がいた。 「り、ん、く、ん?ちょーっといいかしら?」 引っ張られたまま、教室の隅に行き、小声で会話する。 「…見てたのかよ」 「ええ、もうそれはばっちりと。ここから中庭丸見えですからね」 あの女はそこまで計算していたのか… 「それより…裏の顔、出したでしょ」 「…だってあの女が」 「もー!しかもあんな女にだし!絶対すぐ噂広がっちゃうからね!」 「それはそれでいいじゃねえか」