「そっか。憐がそう決めたなら俺は何も言わない。ただ、これだけは小耳に入れとく。」 そう言った昂輝の目は先ほどの幼馴染みとして話す時の穏やかなものではなくて、副総長としての目に切り替わっていた。 つまり、ここからは族としての会話だ。 「篠山 杏と飯草 真琴。このふたりは情報が上がっていない。きっと何かあるぞ。」 情報が上がっていない。 それはだいたいが族に関することだった。 昂輝の腕にしても情報が暴けない。 それはつまり、何かが隠されているとみて間違いはないだろう。 俺はそう確信した。