それからのあたしは部屋からは一歩も出ることは無かった。 ずっと繰り返し泣いている。 泣いたって二人はもう帰ってこない。 そんなことは分かっているのに涙は留まることを知らない。 ご飯でさえも喉を通らなくなって終いには入院していた。 消毒液臭い病室にいてひとり佇む。 あの時のあたしには白で統一されたあの部屋が苦しかった。