あたし達が移動している間は誰一人として口を開かず静かだった。 そして連れていかれる何処か。 それは前にも一度連れてこられた旧校舎だった。 そして、その中にある音楽室。 そう、彼らの溜まり場とも言える場所だ。 あたしがここを訪れるのは2度目 助けてもらったあの時以来だった。 「ここだよ。」 そう言って昂輝は音楽室の前で一旦足を止めた。 そして扉を開けてあたし達を中に通す。 「さぁ、入って。みんな待ってるから。」