付き合い出して1ヶ月ぐらいが経った。
毎日一緒に歩く、学校からの帰り道で、珍しく輝の方からあたしに話し掛けてきた。
「なぁ。わりーけど、明日から暫く一緒には帰れねぇ」
「いいけど……。なんで?」
輝が急に改まって話すのもレアだし、理由があるなら聞いておきたかったけど。
輝は「……言わねーし、教えねぇ」の一点張りで、理由を何故かは教えてくれなかった。
輝が浮気とかするような彼氏じゃないとは分かっているから心配はしないけど。
ベタベタしたがらない輝と、唯一長く一緒にいられる下校の時間にあえないのは辛いな。
そう言えばあたし達、キスもまだだったよね。
少し不安になったあたしは、輝の顔を見上げた。多分泣きそうになってたと思う。
そんなあたしの顔を覗きこんだ輝が、ハッと息を飲んで立ち尽くした。
どうしよう。輝を困らせるつもりじゃなかったのに。
慌てて取り繕おうとして、無理矢理笑顔を見せたあたしの肩に、輝が手をかけ顎を掬った。
あ、と考える間もなく唇に落とされた、温かい熱。
触れるだけのキスだったけど、それでも輝の気持ちは、伝わった。
「明日からは淋しいけど。ちょっとだけ我慢しろよ」
横暴、勝手で理不尽だ。
何故かって理由も教えてくれないんだから。
それでも。
あたしが輝をこんなに好きなことは変わらないんだ。
毎日一緒に歩く、学校からの帰り道で、珍しく輝の方からあたしに話し掛けてきた。
「なぁ。わりーけど、明日から暫く一緒には帰れねぇ」
「いいけど……。なんで?」
輝が急に改まって話すのもレアだし、理由があるなら聞いておきたかったけど。
輝は「……言わねーし、教えねぇ」の一点張りで、理由を何故かは教えてくれなかった。
輝が浮気とかするような彼氏じゃないとは分かっているから心配はしないけど。
ベタベタしたがらない輝と、唯一長く一緒にいられる下校の時間にあえないのは辛いな。
そう言えばあたし達、キスもまだだったよね。
少し不安になったあたしは、輝の顔を見上げた。多分泣きそうになってたと思う。
そんなあたしの顔を覗きこんだ輝が、ハッと息を飲んで立ち尽くした。
どうしよう。輝を困らせるつもりじゃなかったのに。
慌てて取り繕おうとして、無理矢理笑顔を見せたあたしの肩に、輝が手をかけ顎を掬った。
あ、と考える間もなく唇に落とされた、温かい熱。
触れるだけのキスだったけど、それでも輝の気持ちは、伝わった。
「明日からは淋しいけど。ちょっとだけ我慢しろよ」
横暴、勝手で理不尽だ。
何故かって理由も教えてくれないんだから。
それでも。
あたしが輝をこんなに好きなことは変わらないんだ。