陽と美結には一緒に後夜祭で遊べない事を告げて、ステージの袖で一人、輝達の演奏を見守っていた。


やっぱり輝はカッコいい。


歌うナンバーは昼間の曲と同じだったけど、それでもスポットライトを浴びて暗闇に光る輝は、文句なしに輝いている。


ボヤけた星屑の中に見つけた、あたしだけの一等星。


あたしの心の中を、輝の存在が段々大きくなっていくのが分かる。


今までの恋愛ごっことは違うんだって、多分この時初めて気付いた。


甘酸っぱいこの気持ちが、恋すること。なんだって。



輝達の昼間のステージは、超絶人気の作倉センパイの後だったから観客はあたし一人だけだったけど、今のステージは昼間とは予想も出来ないくらいに満員御礼状態だ。 中には輝の名前を呼ぶ声も多数聞こえるし。

それはそれでモヤモヤする。


だけど、やっぱり輝達の曲を聞くと落ち込んじゃいられないって、そう思う。


輝達がステージでカッコよく輝いてるんだもん。


あたしも部活も恋も頑張んないと!