「だ、誰かっ!!」 ドンドンとドアを叩いてみる。 でも何も音がしない。 どうしよう。 携帯も教室に置きっぱなしだ。 「誰かいませんかっ!!」 あたしは呼び続けた。 そしてだんだんと暗くなり始めた。 この部屋蛍光灯が切れているらしくて電気が付かない。 誰も気づいてくれなかったら、明日までこのままなのかな? 一人…で…? そう思ったら急に寂しくなった。 そしてあたしは無意識にあの人の名前を呼んでいた。 「…玲次…」 と。