そういえば、昔、占い師の老婆がいたな...

“春はすぐやってくる”

老婆の言葉を思い出す

「春はいつやってくるんだああああああああ!!!」

俺は大声で叫んだ

その時、後ろから可愛らしい声がした

「あ、あの...」

や、やば、見られた...?

「こ、これはですね...」

言い訳をしようと、慌てて振り返る

「......ッ!?」

頬がジンジンと内側から熱くなるのが感じる

腰まで伸びた黒髪は心地いい風に揺られ

くりくりな瞳をこちらに向けている

うすいピンク色をしたプルプルの唇は

魅力的だった

...どこかで見かけたような

「あの...」

「あ、すみません...」

俺は胸の高鳴りを押せえる

「職員室はどこでしょうか?」

彼女はどうやら迷ったようだ