僕等、リア充撲滅部!

「で、裕之は元気か?」

この人、親父が死んだこと

知らないのか...

「一年前に父は事故で亡くなりました...」

「...あんちゃん、冗談じゃねえよな?」

「はい」

「...あの野郎
 勝手にくたばりやがって...」

ヤクザは震え声だった

「若い時はトラックに轢かれても
 木刀で頭殴られてもケロッとしてたやつが
 事故で亡くなるとは...」

...その出来事、知ってます

「よっぽど、打ち所が悪かったんだな」

「...」

俺は何も言わなかった

「...ところであんちゃん
 進路に迷ってんだろ?」

「は、はい」

「だったらよ...」

ヤクザは俺に近付いて耳打ちしてきた

「夜の仕事はどうだい?
 鍛えればすぐに強くなるし
 はやく組長の座はとれるだろ」

一気に血の気が引いていく

「いいいいいいや、ぼぼぼぼぼぼ僕には
 むむむむいてませんんよ」

「なぁに、ジョークだよ
 ジョーク」

「そ、そうでしたか...」

ジョークには聞こえなかった...