僕等、リア充撲滅部!

「なッ...!?」

ヤクザの驚きの声が聞こえた

右手の掌がじんじん痛む

そっと目をあけた

ヤクザの拳を右手で受け止めている

後景が目に入った

「えぇ!?」

俺もびっくり...

「わいの瞬殺パンチが受け止められるとは...
 裕之〈ヒロユキ〉以来だぞ...」

ん?裕之?

「あんちゃん、名前は?」

「え、あ、長谷川です。長谷川楓」

「え、長谷川楓?」

「は、はい」

その瞬間、ヤクザは俺に

抱き着いてきた

「...!?」

「そうか、そうか、裕之の息子か...」

涙目になりながらヤクザは離れた

「なぜ、親父の事知って...」

「...昔の喧嘩友達だったんだ
 よく見たら裕之によぅ似てるわ...」

さっきの怖い顔から

やさしい顔になった