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「…あのさ、メチャクチャ煩いんだけど。」

「ゔるざいバカ涼馬!ッう、うううう、うえええん!びええええええん!」

「…俺が泣かしたみたいになるから泣き止んでよ。」





先輩に別れを告げたまま部活に出たものの涙が溢れ出て体育館裏で泣きじゃくる。あたしと元部長が別れたことは既に部内に広まっているのか“触らぬ神に祟りなし”のようだ。そんななか部の先輩か誰かに言われたのか、体育館裏にやって来たのは後輩の涼馬。





「でも仕方ないでしょ。先輩って可愛くないし。」

「ゔるぜぇ。」





ほ、ほっとけ!なんてデリカシーの無い後輩なんだ!



傷口に塩を塗られて痛みが増す。涼馬に言われなくたってあたしも自覚してる。なんたって先輩と付き合ってから女を捨ててしまった女子力0のブサイクですから。



なのに涼馬は意味の分からないことをサラッと言う。